音
叉を使って耳の歪を聞く
440Hzと523Hzの音叉を片方の耳で同時に鳴らす.色々な音が聞こえ
るが2*440-523=357Hzの少しシャープなFに注意する.
これは3次の歪の一つの項で楽器をやっている人ならたいてい分る.
分らない人はフリーの発振器を 使って357Hz近くの音を聞いてから再び挑戦すれば分りやすい. この3次の歪の波形をグラフMaximaで描いてみよう. 440Hz=1 とすると523Hzは1.188‥だから plot2d([((sin(x)+sin(1.19*x))^3)], [x,-4,4])$ とすると となりる.この比較的複雑な波形の357Hzの成分が聞こえた訳. 何処でこの歪が生じているのだろうか?例えば440Hzの音叉を右耳,523Hzの音叉を左耳で同時に鳴ら
してみると357Hzの成分は聞こえないから脳ではなく耳だろう.
さらに耳の鼓膜や蝸牛管など何処かと言う問題がある.
また耳では歪みまくっているのに何故外部のアンプなどの歪みが分るのかも謎. 左右どちらかの耳で同時に鳴らすと聞こえるわけだが,人によってどちらかの耳の方が聞こえやすいという事があるかもしれないから試してみると良いだろう. さらに実験,訓練今回は三次歪み2f1-f2
のみに注目した訳だが,この他にも色々な成分があるからどのくらい聞こえるか挑戦してみると面白い.その際に予想される成分を前にやったように発振器で聞いておくと分りやすい.
このような挑戦をやっていると聴覚が鍛えられて普段聞いているステレオの音も違って聞こえるから,お金をほとんど使わない究極のグレートアップになる. 参考:Berkeley Physics Course Volume 3 Waves / Frank S. Crawford, Jr |